ホームページ制作 費用の相場は？内訳・かしこく外注費を抑える方法

石川県金沢市を拠点に、ホームページ制作を行っているワイウェブ（Yweb）です。

「ホームページは必要だと思っているけれど、費用がどのくらいかかるのか見当もつかない」という方は多いと思います。
特にこれからホームページを作ろうとしている方にとっては、「相場がわからない」＝「頼むのが怖い」という心理的ハードルにもなりがちです。

この記事では、ホームページ制作の費用や相場、依頼先ごとの違いや内訳などをわかりやすく解説していきます。
ホームページ制作を検討している事業者の方が、安心して依頼するための判断材料としてご活用いただければ幸いです。

ホームページ制作の費用相場

結論から申し上げると、ホームページ制作を外注する場合、料金の相場は10～100万円以上と非常に幅があります。

これは以下のような要素によって費用が大きく変わるためです。

• どこにホームページ制作を依頼するか
• どのような目的でホームページを制作するか

続いて、ホームページ制作の費用を決める主な観点から、ざっくりとした相場感について解説していきます。

どこにホームページ制作を依頼するか

同じような目的でホームページを制作するにしても、依頼先によって費用が大きく異なってきます。
ざっくりとした相場としては以下の通りです。

自作する場合

現在では、様々なサービスやツールがあるため、ある程度までであれば自分でホームページを作成することができます。

ワードプレスなどの無料CMS（コンテンツ管理システム）を使えば、必要な費用はサーバー代とドメイン代だけです。

また、最近はWix（ウィックス）やJimdo（ジンドゥー）などのノーコードツール（HTMLなどのプログラミング言語を使用しなくてもサイトを制作できるツール）も普及しており、プランによってはすべて無料で作成できる場合もあります。

ただし、時間や手間がかかるため、本業が忙しい場合などは制作会社などに外注する選択肢も考慮した方が良いでしょう。

関連記事：ホームページ制作を外注するメリットとは？初心者向けにわかりやすく解説

フリーランスに依頼する場合

フリーランスに依頼する場合、実績があるプロに格安で制作を依頼できる場合があります。

ただし、サポート体制や品質にはバラつきがあり、個人のため「連絡が取れなくなった」などのトラブルも多く見られます。
事前にその人の実績や評価（口コミ）を確認しておくと安心かもしれません。

クラウドソーシングサービス（例：クラウドワークス、ランサーズなど）を利用すればスムーズに依頼することも可能です。

制作会社に依頼する場合

制作会社への依頼費用は、会社の規模によって大きく異なります。

大手制作会社は豊富な実績と安心感があり、高品質なサービスが期待できますが、その分費用が高額になる傾向があります。
また、大手は分業体制が多いため、柔軟な対応が難しく、コミュニケーションにストレスを感じることもあります。

一方、中小規模の制作会社は、規模が小さい分、融通が利きやすく、クライアントとの密なコミュニケーションが可能です。

そのため、小規模なサイトを作成する場合は、小さめの制作会社に依頼する方が、予算や要望に柔軟に対応してもらえるため、無難な選択となる場合が多いと考えられます。

どのような目的でホームページを制作するか

「どのような目的でホームページを制作するか」によって、必要な機能やページ数が決まるため、制作費用も大きく変わってきます。

以下はホームページの目的ごとの制作費用の目安になります。

前述した通り、依頼先によっても費用は変動するためご注意ください。

名刺代わりの簡易サイト

企業や店舗の「最低限の存在証明」として使われるホームページです。
紙の名刺と同じように、基本情報を掲載して「ちゃんとした会社・お店ですよ」と伝える役割があります。

創業したばかりの方や、ホームページをはじめて作る方によく選ばれます。

構成は、1ページ完結型が主流ですが、必要に応じて「会社概要」「お問い合わせフォーム」など、シンプルな複数ページ構成にすることもあります。

デザインはテンプレートをベースにすることでコストを抑えられ、10〜30万円程度が目安です。

コーポレートサイト・店舗サイト

企業やお店の「公式情報をしっかり伝えること」を目的としたホームページです。
会社案内やサービス紹介、実績、お問い合わせフォームなど、基本的な情報を網羅する構成になります。

ページの構成として、トップページ、会社概要、サービス紹介、よくある質問、お問い合わせ、アクセス情報などからなる、5～10ページが想定されます。

制作には一定のボリュームがあり、オリジナルデザインやSEO対応、スマホ対応を含めて、20〜100万円が目安となります。

集客サイト（ブログ機能付きなど）

検索エンジンやSNSからのアクセスを集め、お問い合わせや来店につなげることを目的としたホームページです。
会社やお店の基本情報に加えて、ブログ機能やコラム、実績紹介ページなどを備え、訪問者に役立つ情報を継続的に発信する構成になります。

特に、検索キーワードを意識したコンテンツ制作（SEO対策）との相性が良く、集客力を高めたい企業・店舗にとって効果的な手段です。

ページ構成は、トップページ・サービス紹介・会社概要・お問い合わせなどの基本に加えて、ブログ一覧・記事ページ、導入事例やFAQなどが加わるケースが一般的です。

制作工数が多くなる分、費用の幅も広く、50〜110万円程度が目安となります。しっかりと集客の導線を設計することが成功のカギとなります。

予約／EC機能付きサイト（店舗・販売系など）

予約機能やネット販売機能など、ユーザーがWeb上で直接アクションを起こせる仕組みを備えたホームページです。
美容室・教室・飲食店・クリニック・物販ショップなどでよく活用されています。

たとえば、予約フォームから自動で受付が完了するシステムや、カート機能・決済機能を備えたECサイトなどが該当します。
システム連携や管理画面の構築、セキュリティ面の考慮など、通常のホームページ制作よりも専門性と作業量が必要となります。

そのため、制作費用の目安は70〜130万円程度とやや高めになりますが、業務効率化や売上アップにつながる投資として選ばれるケースが増えています。

LP（ランディングページ）

特定の商品やサービスの訴求に特化した、1ページ完結型の縦長のホームページです。
広告やSNS投稿などから訪れたユーザーに向けて、興味・関心を引き、問い合わせや申込みなどの行動につなげることを目的としています。

デザイン性やコピーライティング、CTA（行動喚起）設計などが重要で、しっかり作り込むと10〜30万円程度が相場となります。広告と併用することで高い成果が期待できるページタイプです。

関連記事：「LP（ランディングページ）」とは？ホームページ制作の用語をわかりやすく解説！

その他ホームページ制作の費用を決めるポイント

目的によってどのようなホームページを制作するかが決まりますが、その他にも制作費を左右するポイントがあります。

サーバー・ドメイン費用

ホームページを公開するには、サーバーとドメインの契約が必要です。

サーバーはホームページのデータを保管する場所、ドメインは「example.com」のようなインターネット上の住所にあたります。

初年度には、これらの取得費用や設定代行費が発生します。
ただし、すでにご自身でサーバーやドメインを契約されている場合や、ご自身で取得・設定を行う場合は、その分の初期費用を抑えられることもあります。

関連記事：ドメインとURLの違いは？ホームページ初心者向けにわかりやすく解説！

デザインはオリジナルかテンプレートか

デザインが「オリジナル」かどうかで費用は大きく異なります。

オリジナルデザインは、ブランディングや独自性を重視する場合に適していますが、その分デザイン設計や調整に時間がかかるため、費用が高額になる傾向があります。
たとえば、ロゴの作成やブランドガイドラインの作成が必要な場合は、別途費用が発生するのが一般的です。

一方、テンプレートをベースに制作する場合、作業工数が抑えられるため、比較的低価格で提供されることが多いです。
どちらを選ぶかは、目的やご予算に応じて判断することがポイントです。

スマホ対応（レスポンシブ対応）するか

スマホ対応を行うかどうかも、費用に影響します。

現在はスマートフォンからのアクセスが主流となっているため、スマホ対応（レスポンシブデザイン）は基本的に必須となります。
ユーザーの利便性向上や、検索エンジンからの評価にもつながるため、できるだけ対応した方がよいでしょう。

ただし、予算やターゲットによっては、PCのみ対応とすることで費用を抑えることが可能な場合もあります。

SEO対策の有無

SEO（検索エンジン最適化）の初期対応を行うかどうかも、制作費用に影響します。

具体的にSEOの基本的な対応としては、以下のような作業があります。

• タイトルやメタディスクリプションの設定
• 見出しタグ（h1〜h3など）の整理
• 画像のalt属性や圧縮
• URL構造の最適化、パンくずリストの設置

これらをどこまで丁寧に行うかによって、費用も変動します。
将来的な集客を意識する場合は、初期段階からある程度対応しておくことがおすすめです。

テキスト・画像などの素材の有無

テキストや画像など、コンテンツの素材が十分にそろっているかどうかも重要な要素です。

クライアントがすべて用意できる場合は費用を抑えることができますが、不足している場合は以下のような支援が必要になることがあります。

• テキストのライティング代行
• 写真撮影やストック素材の選定
• イラストや図解の作成

対応範囲が広がるほど、その分制作費用にも反映されます。

お問い合わせフォームの有無

お問い合わせフォームの設置は、通常のホームページ制作とは別の作業となるため、対応するかどうかで費用に差が出ます。

なお、最低限の問い合わせ手段としては、メールリンク（例：mailto:info@example.com）を設置する方法もあります。
フォームより簡易的ではありますが、コストを抑えたい場合には代替手段として検討することも可能です。

アニメーションの有無

ホームページにアニメーションを取り入れるかどうかも、制作費用に影響するポイントのひとつです。

たとえば、企業のホームページで、最初に表示される画面で画像がスライドのように切り替わる演出を見たことはありませんか？
こうした動きは「JavaScript（ジャバスクリプト）」というプログラミング言語を使って実装されています。

アニメーションを加えることで見た目の印象がよくなり、訪問者の関心を引く効果もありますが、複雑なものになるほど設計やコーディングに時間がかかるため、その分費用が高くなる場合もあります。

ただし、アニメーションの種類を絞ったり、既存のテンプレートやライブラリを活用することで、コストを抑える工夫も可能です。

ホームページ作成後にかかる費用

以上、ホームページを制作する上で必要な費用について説明してきましたが、ホームページは「作って終わり」ではありません。

一般的に以下のような維持管理費用がかかります。

関連記事：ホームページ維持費の相場や内訳について解説！費用を抑える方法は？

費用を抑えるためのポイント

以上踏まえまして、制作費用を抑えるにはいくつかのポイントを抑えておく必要があります。

必要な機能を明確にする

「せっかく作るなら全部入りで」と考えたくなる気持ちはわかりますが、不要な機能を盛り込むと予算も膨らんでしまいます。
まずは、ホームページの目的（集客／案内／ブランディングなど）を明確にし、それに必要な機能だけを絞り込むことが大切です。

たとえば、

• まずは最低限の情報だけで、信頼感を伝えることが目的
  →トップページと問い合わせフォームだけを用意し、あとは必要に応じて順次追加していく
• SNSなど他のチャネルで集客しており、サイトは案内役に徹したい
  →会社やサービスの紹介と問い合わせ先のみ掲載し、ブログや更新機能は入れない
• 特定の目的（採用、キャンペーンなど）に特化したサイトを作りたい
  →対象者が知りたい情報に絞って構成し、その他のページや装飾要素は最小限に抑える

テンプレートを活用する

完全オリジナルのデザインは、一から設計・制作する分、どうしても工数がかかり、そのぶん制作費も高くなります。

そこで、既存のテンプレートを活用することで、デザインのクオリティを保ちつつ、費用をグッと抑えることが可能になります。

制作会社によっては、自社で用意したテンプレートをベースに、写真やテキストだけを差し替える「セミオーダー型プラン」を提供している場合もあります。
見た目はしっかりしていて、オリジナルよりもコストを抑えられるのが特徴です。

テンプレートといっても、色やフォント、構成などある程度のカスタマイズが可能なケースも多く、「テンプレート＝手抜き」では決してありません。
目的と予算に応じて、うまく活用するのが賢いやり方です。

原稿や写真を自分で用意する

原稿（文章）や画像素材の準備も、費用に影響します。
プロに依頼すればクオリティは上がりますが、その分コストも増えるため、ある程度は自分で用意することでコストダウンが可能です。

特に以下のような素材は自前で用意しやすいです。

• 会社概要、事業内容などのテキスト
• 店舗外観・内観、商品写真などの画像（スマホでもOK）

定額制（サブスク）サービスに注意する

最近では、月額制でホームページを提供する定額制（サブスクリプション）型サービスも多く見られます。
一見すると安く感じられますが、長期的に見ると割高になるケースも少なくありません。

たとえば、月額1万円のプランでも、2年間で24万円、5年間で60万円以上になります。
しかも、途中でやめるとサイトが使えなくなる／データが残らないといったケースもあるため、注意が必要です。

制作費用だけで済むスタイルの方が、中長期で見てコスパが良いことが多く、自由度も高くなります。

まとめ

ホームページ制作の費用は、依頼先の種類や制作の目的、必要な機能やページ数、デザインやSEO対策の有無などによって大きく異なります。

ざっくりとした費用感は以下の通りです。

• 自作：0〜5万円程度
• フリーランス：10〜30万円程度
• 中小制作会社：30〜100万円程度
• 大手制作会社：100万円以上

また、目的に応じて「名刺代わりの簡易サイト」から「予約・EC機能付きサイト」まで費用は大きく変動し、10〜130万円程度が相場となります。

さらに、制作後もサーバー・ドメイン費、更新・運用費用が継続的にかかることを理解しておくことが重要です。

「予算に不安がある」「何を優先すればいいかわからない」という方は、まずは信頼できる制作会社に相談するのが安心です。

吉田尚浩

美術大学卒業後、新卒で都内のWeb制作会社にデザイナーとして入社。大手企業のコーポレートサイト、採用サイトなどの構築や運用に携わる。その後、吉田紙業株式会社に入社し、「ワイウェブ（Yweb）」をスタート。