ホームページ リニューアルの頻度3〜5年ごとは嘘！実態をプロが解説

石川県金沢市を拠点に、ホームページ制作を行っているワイウェブ（Yweb）です。

「3〜5年ごとにホームページをリニューアルすべき」こんな話を耳にしたことはありませんか？

確かに技術やトレンドの変化を考えると、そのくらいのタイミングでの見直しは妥当かもしれません。

しかし、一方でホームページリニューアルには大きな手間とコストがかかってしまいます。
特に中小企業の場合、その負担はかなり大きなものになるでしょう。

また、単にデザインの見た目を変えるだけといった、必要のないリニューアルを行ってしまうケースも少なくありません。

そこで今回は、「3〜5年でリニューアルすべき」という定説が本当なのか？
そして、本当にリニューアルが必要なタイミングや判断基準について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

ホームページ リニューアルの適切な頻度

結論から言えば、「3〜5年ごとに必ずリニューアルすべき」という決まりはありません。

3〜5年という期間は、あくまで「目安」として語られることが多く、背景には以下のような変化があります。

• ウェブ技術の進化（表示速度やセキュリティ対策）
• デザインのトレンドの変化
• ユーザー行動の変化（スマホ中心、SNS連携など）

また、BtoC事業者など一般消費者との接点が多い業種では、2〜3年で刷新するケースも少なくありません。

しかし、これらの期間はあくまで目安であり、重要なのは「年数」ではなく「今のホームページが目的を果たしているかどうか」を定期的に見直すことです。

ホームページ リニューアルを検討すべきタイミング

それではリニューアルを検討するのはどのようなときでしょうか？
具体的には、自社サイトに以下のようなサインが出たら検討をおすすめします。

1. デザインや見た目が古く感じられるとき
2. スマホでの表示が崩れている、操作しづらい
3. 会社のサービス内容や強みが変わった
4. 社内で更新できる人がいなくなっている
5. セキュリティ対策が古い状態のまま

1. デザインや見た目が古く感じられるとき

デザインのトレンドやユーザーが求める情報の見せ方は年々少しずつ変化しています。
数年程度であれば、さほど気にならないかもしれませんが、あまりにも長い間リニューアルしていないサイトは注意が必要です。

特に、同じ業種や近いエリアの競合他社のホームページと見比べて、「なんだかウチのサイトが古く見えるな」と思ったらリニューアルを検討してもいいかもしれません。

また、主要なChromeやSafariなどのブラウザやGoogleなどの検索エンジンの仕様は年々アップデートされています。
古い技術で作られたサイトはこれらの変化に対応できず、正常に表示されない、検索順位が下がるといった不具合が生じることもあります。

2. スマホでの表示に対応していない

現在のインターネット利用は、スマホからのアクセスが7～8割を占めます。

スマホ対応（いわゆるレスポンシブデザイン）がなされていない、またはレイアウトが崩れて見える場合、ユーザーは途中でページを閉じてしまいがちです。
スマホでストレスなく閲覧できることは今や必須といえます。

また、Googleも「モバイル対応されたページ」を検索順位の評価基準にしており、SEO（検索順位対策）の面でも重要です。

参考：検索結果をもっとモバイル フレンドリーに

3. 会社のサービス内容や強みが変わった

事業の成長や見直しにより、「今のホームページの内容が実際のサービスとズレてきた」というケースも多く見られます。

せっかくユーザーに興味を持ってもらえても、現状の会社の「強み」や「他社との差別化ポイント」が正しく伝わっていなければ、大きな機会損失に繋がってしまうかもしれません。

そうならないためにも、内容が現状と大きくずれてしまっているホームページは構造や内容を大きく刷新するためにもリニューアルを検討しても良いかもしれません。

4. 社内で更新できる人がいなくなっている

古いホームページは、制作した当時の担当者しか管理方法がわからない場合も多いものです。

「誰も触れず放置された状態」のホームページは、更新が止まり、情報が古いままになりがちです。

特に、営業時間や所在地など会社の重要な情報が更新されていないサイトは信頼性に欠けて見えてしまいます。

誰でも更新しやすい状態に整える意味でも、リニューアルは有効な手段です。

5. セキュリティ対策が古い状態のまま

古いシステムやプログラムのまま運用を続けていると、セキュリティ面のリスクが大きくなります。

特にCMS（WordPressなど）を使っている場合、バージョンが古いとウイルス感染や改ざんの被害に遭うリスクが高まります。

また、SSL対応（https化）がなされていないホームページは、ブラウザの警告表示が出てしまうこともあり、ユーザーの離脱や不信感にもつながります。

安全性を確保するためにも、定期的な見直しとリニューアルが重要です。

ホームページ リニューアルにかかる期間や費用

リニューアルにかかる期間は、種類や規模（ページ数）、機能によって変わります。

中小規模サイト

5～20ページ前後の小規模なコーポレートサイトの場合、制作期間は2ヶ月～3ヶ月程度、費用は20〜100万円が一般的です。

さらに、数十ページ規模の中規模サイトになると、「お知らせ」や「コラム（ブログ）」、「事例紹介」などのコンテンツを掲載するケースが増えます。
このような場合には、WordPressなどのCMS（コンテンツ管理システム）を導入することが多く、その分、制作期間が長くなり、費用も高くなる傾向があります。

大規模サイト

20ページ以上の大規模サイトの場合は構造や機能も複雑になるため、3～6か月以上かかり、費用も100万円以上になります。

このように、リニューアルの内容によってスケジュールやコストが大きく変動するため、事前にしっかりとした打ち合わせや計画を立てることが重要です。

また、原稿や写真素材の準備などで、社内対応の時間も必要になるため、スケジュールに余裕を持つことが大切です。

関連記事：ホームページ制作の期間はどれくらい？納期を短縮するための方法についても解説

ホームページリニューアルの進め方

ホームページリニューアルは、事前準備から制作、公開まで段階を追って進めていきます。
スムーズな進行のためには、各フェーズの流れとポイントを押さえておきましょう。

1. 現状の課題やリニューアルの目的の整理
2. 要件定義
3. サイト設計
4. デザイン
5. コーディング、開発
6. 公開

詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてご確認ください。
【迷っている方必見】ホームページ リニューアルの進め方を完全ガイド

リニューアル成功のポイント

ホームページをリニューアルする際は、進め方によって成果が大きく変わります。
以下のポイントに注意しながら、計画的に進めることが大切です。

目的を明確にする

まず、「なぜリニューアルするのか」という目的を明確にすることが重要です。

目的がはっきりしていないと、デザインや機能に迷いが出て、結果的に使いにくいサイトになってしまうこともあります。
「誰に」「どんな情報を届けたいのか」「どう行動してほしいのか」をしっかり整理しておくと、ブレないサイト設計につながります。

関連記事：ホームページの目的とは？具体例や明確化の重要性についてプロが解説！

URL変更時のSEO対策を忘れずに

リニューアルでURL構造を変更する場合は、SEO（検索エンジン対策）への影響を十分に考慮しましょう。

リダイレクト設定を適切に行わないと、検索順位が下がったり、ユーザーが旧ページにアクセスできなくなったりする恐れがあります。
リダイレクトとは、あるホームページのURLにアクセスしたときに、自動的に別のURLに移動させる仕組みのことです。

301リダイレクトなどの技術的な対応をしっかりと行うことが重要です。

関連記事：「リダイレクト」とは？ホームページ制作の用語をわかりやすく解説！

リニューアルしたことをしっかり周知する

ホームページをリニューアルした際は、その情報をしっかり発信しましょう。

自社ホームページのお知らせ欄やX（旧Twitter）、FacebookなどのSNSはもちろん、プレスリリースを活用して広く外部に伝えるのも効果的です。

リニューアルの内容や改善点をアピールすることで、既存のユーザーだけでなく新しいユーザーへの認知にもつながります。

自社に合った最適なリニューアルプランを

一般的に、ホームページのリニューアルは3～5年ごとが目安とされています。
しかし、これはあくまで目安なので自社のホームページの状況に合わせて慎重に判断することが大切です。

また、リニューアル作業には、2～6か月程度の期間が必要です。
準備不足のまま進めてしまうと、スケジュールが遅れたり、期待した効果が出なかったりすることもあります。

まずは、ホームページをリニューアルする目的を明確にし、しっかりした計画を立てて取り組むことが大切です。

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吉田尚浩

美術大学卒業後、新卒で都内のWeb制作会社にデザイナーとして入社。大手企業のコーポレートサイト、採用サイトなどの構築や運用に携わる。その後、吉田紙業株式会社に入社し、「ワイウェブ（Yweb）」をスタート。